懐かしの客車旅
味のある列車旅がしたいと思っていたところ、4月にこのような列車が運行されるとのことで旅に組み込んでみた。
「DL青い12系客車号」
運転区間は新潟から会津若松までで、ダイヤは通常運転される「SLばんえつ物語」と同じ。
福島DCの一環で蒸気機関車が整備中の期間の一部(計4日)に運転されるものだ。
今となってはディーゼル機関車が一般客車を牽いて走ることは非常に貴重なことである。
20年ほど前までは毎日のように見られた客車列車は、電化や列車の気動車化、短編成化で激減。
のんびりとした古の列車旅を楽しむにはこの列車はうってつけではないか。
蒸気機関車と言えばその黒く逞しい車体と勇ましい走りで今なお人気物であるが、ディーゼル機関車が牽引する列車となるとどうも地味な存在のようで、当日の朝の時点でも座席の販売状況は芳しくないようだ。窓側はもちろんのこと、そのボックス一角が空席であった。天気が悪かったことを加味してもあまりにも寂しい状況だ。
ホームに行くと既に列車は入線していた。
赤い機関車と青い客車が実に懐かしい。
9時30分、独特の振動を感じ新潟駅を列車は出発した。
会津若松まで111キロを約4時間かけて行く急がない旅。
静かな車内でうたた寝したり、駅弁を賞味したり、移り変わる車窓を楽しんだり。
思う存分に汽車旅を楽しむ。何も急ぐことはない。
会津若松には定刻の到着。
かかった時間のせいか、いつもより遠い地に来た気がする。
到着後約2時間の折り返し時間を経て列車は新潟へと戻っていく。
見送りがてら撮影に行ってみた。
見てよし、乗ってよし、客車列車は実に味わい深いものだとしみじみ感じたのであった。
関連記事